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zoom RSS 薄幸時代のビリー・ジョエルが紡ぐ珠玉のメロディたち。

<<   作成日時 : 2009/06/17 02:35   >>

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画像
今夜のBGM・・・ BILLY JOEL / COLD SPRING HARBOR

美メロ度
★★★★★
切ない度
★★★★★
幸薄い度
★★★★★
ヒゲ度
★★★


ここのところ、白黒もしくはモノトーン調のジャケ写がずっと続いてるので地味なことこの上ないですが。


さて、ビリー・ジョエルのデビュー盤といえば「ピアノ・マン」じゃなくてコレ。まーったく売れなかった1971年作品の『コールド・スプリング・ハーバー〜ピアノの詩人』。

この前にアッティラというユニットを組んで2枚のアルバムを出していたビリーだけど、そのアッティラはまったく鳴かず飛ばずで解散、ソロとして再出発したこのアルバムも全然売れず、しかもレコーディング中のスタッフへの不信感(テープの回転数が早い状態でマスタリングされてしまい、レコードではビリーの声がカン高くなってしまっていた)などから、もともとうつ病に悩まされてたビリーは対人恐怖症になって失意のまま引きこもり状態に。

その後ニューヨークからロスに移住して、『ピアノ・マン』がスマッシュ・ヒット、その後のサクセス・ストーリーは周知のとおりです。だけど、この若き日の売れない鬱々とした日々を投影したようなアルバムに散りばめられたメロディのなんと美しいこと!ビリーの全アルバムの中でも瑞々しく繊細な美メロが堪能できるという点では文句なく最高傑作です。原石なんてもんじゃなくて最初から完成されている。ファーストにしてビリーの描くメロディ・ラインのいいところが全て凝縮されてます。

なんで売れなかったの?と不思議に思うくらいですが、確かに世間の誰もが飛びつくには繊細すぎるし暗すぎる。ビリーって陽気なロックン・ロール・タイプのヒット曲も多いけど、本質的には内向的で暗い人だと思う。「アップタウン・ガール」や「あの娘にアタック」を歌ってる時のビリーはどことなく無理してるような気がする。(←大好きだし、全く個人的な意見です。)。典型的なアメリカンっていうには脆すぎるガラスのハートを持ってるのかも知れない。彼の近年の活動の迷走っぷりを見るとよくわかる。突然ポピュラー音楽界を引退宣言してクラシック作品をリリースしたり、またうつ病になったりアル中になったり事故ったり。


しかしこのアルバムに収められた10曲の輝きは永遠です。Hのピアノ・インスト「ノクターン」なんか聴いてると、後年クラシックの世界に行こうとしたのも分かる気がする。当時のビリーの心情なんて思い浮かべながらG「トゥモロー・イズ・トゥデイ」聴くと涙出ます。「ビリー・ザ・ベスト」に入ってるようなヒット曲は1曲もないけれど、全ての音楽ファンに聴いてもらいたい、まさに珠玉の1枚です。


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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
ストレンジャーあたりしか知らないけど、焦点のさだまってない目が惹かれます。
繊細で壊れそうな男性が好きだしおまけにピアニスト惚れてまうやろ〜(笑)
まり
2009/06/17 07:22
最初にハマッた洋楽アーティストはアバでしたが、次にハマったのがビリー・ジョエルでした。
日本でも大人気の人ですが、もっともっと評価されてもいいと思います(今でもされてるけど僕はまだまだ不満です)。
名盤!
2009/06/17 15:00
毎度です。
自分は「ピアノマン」よりこのアルバムが好きです。
確かCD化も後からだったんですよね。
基本的に全曲好きですが、中でも「You Can Make Me Free」「Why Judy Why」「You Look So Good To Me」などがいいですね。

>「アップタウン・ガール」や「あの娘にアタック」を歌ってる時のビリーはどことなく無理してるような気がする。

これは非常に新鮮な見方ですが、わかるような気もします。
(「イノセント・マン」も好きなアルバムですけど)
SYUNJI
2009/06/17 22:16
昔(アナログの時代)からその存在は知っていたけど、たしかSongs in the Atticが出たときに一気にその存在が広く知られるようになったと記憶しています。当時はどんだけレコードを探したことか。自分が学生の頃、某店でそれを見つけ、値札を見たときのショックはいまだに忘れられません(メチャ高かった)。
いまでは、CDが数百円で簡単に手に入る(良い時代になったものです)。テープの回転数も修正されて・・・
ルドルフ
2009/06/18 00:23
カナさん、こんばんは。
学生時代に付き合っていた彼女(もう20年以上前っ!)がビリー・ジョエルの大ファンでした。当時レンタルレコード屋でバイトしていた僕は(レンタルCDではありません)、ビリージョエルの全アルバムをダビングしてプレゼントしました(←買えよ、貧乏…)。

まぁそんなことはともかく、ビリー・ジョエルさん、確かにアメリカ人には少ないタイプのナイーヴな方だと思います。A型あたりでたまにいる、自分の現状を常に否定してどんどん自己革新していくタイプの人。グラスハウスでR&Rになって、ナイロンカーテンではアメリカを憂い、いきなり揺り戻しでイノセントマン…の流れは、そういうちょっと分裂病的なものを感じてしまったりします。どのビリーも好きですけどね。
goldenblue
2009/06/18 01:52
>まりさん

このジャケのビリーは焦点の定まってない目とチョビひげがポイント高いです。楽曲うんぬんの前にルックスなんとかしないと売れんやろーと思います(笑)。個人的には大好きですが。
カナ
2009/06/19 02:45
>名盤!さん

そういやアバやカーペンターズは周期的にリバイバルブームが起こってビックリするほどCDが売れたりしますが、ビリーにもそういった波が来てもよさそうなもんですね。そういう意味では相対的にまだまだ評価が低い気がします。
カナ
2009/06/19 02:48
>SYUNJIさん

毎度です。イノセント・マンも大好きです。多分自分がロックン・ロールという言葉を意識して聴いた曲は「イージー・マネー」が初めてだったと思います。

「アップタウン・ガール」にしろ「あの娘のアタック」にしろ、ビリーの書くロックンロール・タイプの曲は尋常じゃなくメロディにフックがあってキャッチーですから、ロックンロールにしちゃ「きれいすぎる」ってのは思います。ロックンロールの魅力のひとつに「ヤケクソな荒っぽさ」というのもあると思うのですが、それに欠けてるというか。だからこそビリーなんですけどね。
カナ
2009/06/19 02:56
>ルドルフさん

>Songs in the Atticが出たときに一気にその存在が広く知られるようになった
>値札を見たときのショックはいまだに忘れられません(メチャ高かった)。

なるほど。長いこと廃盤になってたみたいですもんね。
実はわたしが持ってるこのCDは中古CD屋のワゴンセールの中からワンコインで掘り出してきたものです(汗)。いい時代ですけどロマンがない時代とも言えますね。
カナ
2009/06/19 03:03
>goldenblueさん

goldenblueさん、コメントありがとうございます。
こういう思い出話好きです(笑)。レンタルレコードってロマンがあります。自分は高校生ぐらいの時にレコードからCDへの移り変わりを経験しましたが、CDよりレコードの方がモノとして大切に扱ってましたよね。

>A型あたりでたまにいる、自分の現状を常に否定してどんどん自己革新していくタイプの人。グラスハウスでR&Rになって、ナイロンカーテンではアメリカを憂い、いきなり揺り戻しでイノセントマン…の流れは、そういうちょっと分裂病的なものを感じてしまったりします。

なるほど!まさにそうですね。自分もA型ですが自己否定はするけど自己革新をまったくしようとしないのは何故だろう(笑)。
カナ
2009/06/19 03:10

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