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zoom RSS 「ラスト・レコード・アルバム」といってもラストではない。

<<   作成日時 : 2009/10/20 17:40   >>

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今夜のBGM・・・ LITTLE FEAT / THE LAST RECORD ALBUM

リトル・フィートのアルバム・ジャケットは基本的に全部イカれてるけど、中でもこの「ラスト・レコード・アルバム」の豪快なイカレぽんち加減は群を抜く。間抜けっぷりが突き抜けてて爽快感すら覚える。なんでも、ネオン・パーク(ザッパの「いたち野郎」のイラストでもおなじみ)がスタジオに来て、どんなジャケット描けばいいかメンバーに聞いたら、メンバーが調子にのって好き勝手なこといい連ねていたのをそのままイラスト化したらしい。

手前にチョコンと座ってる動物はジャッカルらしいんだけど、ジャッカルにこんな鹿みたいな角はねえ!この変な生き物がなんとも可愛いらしんだけど。んで、ハリウッドの山はでっかいフルーツゼリーで、その上に冷たいホイップクリームがのっかっているとか(ローウェル・ジョージ談)。ラリってますね。んで、カリフォルニアは昔はメキシコだったんだからってことで、サボテンが生えてるわけです。


ところが、いざこのアルバムの音楽を説明しようとすると、「まさにこのジャケットそのまんまの世界」としか言いようがない。これがフィートの音楽とジャケの関係の不思議なところ。口でいくら説明しようとしてもしっくりこないんだけど、「このジャケみたいなゴッタ煮音楽」の一言であらスッキリ。思いは伝わります。ようするにロックンロール、ファンク、ブルース、ジャズ、ニューオーリンズ・・・いろんな音楽をガンボみたいに煮込んで、そこにドラッギーでサイケなエッセンスをたらり。味付けはメチャクチャ複雑なのだ。だから一度その味の奥深さに気付いてしまったら病み付きになるんだけど、普通はそこにたどり着く前に「よーわからん」の一言で終わってしまう。そりゃー売れんわな、そんな音楽。

アルバムが売れないってことも手伝って、この時期のフィートは内部にいろんな問題抱えてたという。ローウェルのドラッグ渦とか。そんなローウェルはミュージシャンとしては一歩引いて、トータル・プロデューサー的視点で全体をまとめる。その代わりに大活躍するのがキーボードのビル・ペインとギターのポール・バレル。そしてホントに素晴らしいリッチー・ヘイワードのドラム。

特にビル・ペインのフュージョン色強いキーボード・ソロがこのアルバムに一種の洗練をもたらしてる。A「ALL THAT YOU DREAM」のソロとか、スリリングなのにスマート。こういう洗練とアクのせめぎ合いがこのアルバムの一番の魅力。初期の南部色の強いイナタさ(つまりローウェル色)が少し薄まって、その分ワールド・ワイドな音の広がりが出た。バンドとしてのまとまりもこの頃が最高だと思う。次のアルバム「タイム・ラヴズ・ア・ヒーロー」になるとさらにローウェル色が希薄になって、「これ、フュージョンですか?」ってくらいビル・ペイン色が強くなるので、このアルバムくらいのせめぎ合いが一番緊張感がある(といっても「タイム〜」も大好きなんだけど)。特にリズムの面白さが抜群で、ずっとドラムだけ追っかけて聴いてても飽きない。


そんな中でやっぱりグッとくるのは、ローウェルの渋いヴォーカルが沁みるB「LONG DISTANCE LOVE」。マジ泣ける。これが気に入った人は是非ローウェルのソロ・アルバム「イート・イット・ヒア」も聴いて欲しいと思います。

それにしても、だんだんフュージョン化してくるとことか、いろんな音楽の要素入ってるとことか、ジャケがドラッギーでイカレテるとことか、リトル・フィートとスティーリー・ダンの共通性はもっと研究されるべきだと思う。全然違う音楽をやっているようで、この2つのグループは凄くよく似てるよ。フィートやダンみたいなのを本当の意味でのアメリカン・プログレッシヴ・ロックと言うんだと思う。ということはこの「ラスト・レコード・アルバム」はフィートにとっての「エイジャ」か。次の「タイム・ラヴズ・ア・ヒーロー」が「ガウチョ」。さしずめ「ディキシー・チキン」は「プレッツェル・ロジック」かな?自分にとってはそんな位置づけ。



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ラスト・レコード・アルバム
青山陽一さん公式日記に2003年のリトル・フィートのライブをBSで見たって話が…。あぁやっぱいいな。BSとかCSとかよくわかんないけど、見れるっていうのは。最近の来日は青山さんところにあるように5、6年前らしいけど確かそのくらいの頃に、中古屋で後期のフィートを久々買った時店のオヤジが凄い食いついてきてメンバーと撮った写真をいっぱい見せてくれたんですよね。「えぇ…やぁ」と若干ひいちゃったんですけど、まぁその嬉しそうな顔っていったら。そのツアーのTシャツやらキャップやらどんどん披露してくれた…。中年... ...続きを見る
君が待つのは世界の良い子の手紙
2009/10/20 21:04

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
私もこのアルバム一番好き!これ系のジャケみると初心忘れるべからず…と思うなあ。多くは「セイリン・シューズ」「ディキシー・チキン」がとても評価高いけど、個人的には「アメイジング!」から「タイム・ラヴズ〜」。
ネオン・パークはフィートいっぱい描いてるね、フィート=のイメージ。ローウェル大好きなんだけど…彼より他のメンバーが目立ち始めたアルバムの方が好きだなんてね、やっぱあんまり土土しすぎだとだめなんでしょーかねえ。ダンとの位置付けおもしろいねー。
yoiko
2009/10/20 21:03
こんばんは、JTです。

>ALL THAT YOU DREAM

ああ、大学時代のバンドでやりました。『Waiting For Columbus』バージョンでしたが。キーボード・ソロなんて完コピできず、テキトーに弾いてました(爆)。

リトル・フィート、変なバンドです。言われるようにリズムがとっても変です。ビル・ペインなんて初期ドゥービーのレコーディングにも参加していますが、同時期のウェストコーストのバンドとは思えないぐらい違ってますね。
JT
2009/10/20 22:27
私もこのアルバム大好きです!

前作、前々作と比べると
何歩も引いちゃった感じの
ローウェル・ジョージがまたいいのだ。

なんちゅーか全体を包む寂寥感がたまらん。

あとリッチー・ヘイワードのスネアが好き。
kitunebuta
2009/10/21 00:33
>yoikoさん

そうそう、初心忘れるべからず。書けないときはルーツに帰る(笑)。
>個人的には「アメイジング!」から「タイム・ラヴズ〜」。
同じ!アメイジングから俄然、リズムが立体的になるよねー。
ダンとの共通点なんだけど昔から薄々そう思っていたけど、確信があるわけではない(笑)。思い切って書いちゃったけどね。となると、「アメイジング!」が「幻想の摩天楼」か。あ、「うそつきケイティ」がない(笑)。となると「イート・イット・ヒア」は「ナイトフライ」だな(強引)。
カナ
2009/10/21 02:54
>JTさん

こんばんは!

>大学時代のバンドでやりました
おお!超難曲。当時、フィートのコピーやってるバンドって多かったんですか?最近はトンと見かけない気が。わたしが知らないだけかも知れませんが。

>リズムがとっても変
聴いてるうちに知らない間にオモテとウラがひっくり返ってたりしません?(笑)
カナ
2009/10/21 03:00
>kitunebutaさん

こんばんは!おっしゃるとおり、ミュージシャンとしてはグッと引いてしまった感じのローウェルですが、やっぱりヴォーカルはグッときます。ギターはあんまり弾いてなくても、やっぱりフィートはローウェルのバンドなんだって逆に強く感じるほど存在感あります。
カナ
2009/10/21 03:06

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