ロマンティックなちょびヒゲ男による、夏の終わりのシンフォニー

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今夜のBGM・・・ NICK DECARO / ITALIAN GRAFFTI

ちょびヒゲ。


その言葉を聞いただけで、思わず頬が緩み、だらしない笑いが込み上げてくるのは何故だろう。


ちょびヒゲ=詐欺師


そういったイメージが刷り込まれてしまっているのは、他でもない、故・大泉 滉(おおいずみ・あきら)氏の姿が幼少時代に強烈に焼き付いているからに他ならない。


他には「ヒゲダンス」・・・・


志村けんと加藤茶が、タキシード姿にちょびヒゲ付けて、テディ・ペンターグラスの黒いファンクのリズムに乗って踊り狂っていたとき、小学生だったわたしもまた、ガシャポンで出たちょびヒゲを付けて(ホントにあったのだ)、地元の商店街の夏祭りのイベントで催された「ヒゲダンス大会」(くどいがホントにあったのだ!)に出場して、同じように踊り狂っていた。アホな夏だった・・・。


そんな風に、多くの人にとって、ちょびヒゲというとお間抜け、スケベ、堀内孝雄といったイメージがついて回るはずだが、そんな間抜けなちょびヒゲ姿とのギャップがあまりに激しい、ロマンティックで素敵なアルバムが、ニック・デカロ 「イタリアン・グラフティ」だ!(←だから前振り長いよ・・・)残念、試聴は無いです。


このニック・デカロという人、本職はアレンジャーである。盟友でもあるプロデューサー、トミー・リピューマとの名コンビで、A&Mレコードの黄金時代を築きあげた。これは自らがヴォーカル&アレンジを手がけた1974年発表の名盤。ジャジーでソフィスティケイトされたサウンドの肌触りは、その後のAOR、そして日本のシティ・ポップスにも多大な影響を与えている・・・。


というような歴史的な位置づけはさておいて、このアルバムの魅力はカヴァー曲のセンスの良さ。実はこのアルバムには彼の自作曲は1曲もなし。それでもオリジナルなニック・デカロの世界としか言いようのない内容はアレンジャーとしての面目躍如。スティービー・ワンダージョニ・ミッチェルトッド・ラングレンらの、知る人ぞ知る地味~な曲を、自らの中性的で妖しげな歌声と、素晴らしいストリング・アレンジで見事に生まれ変わらせています。


バックを支えるミュージシャンも、フィル・アップチャーチデビッド・T・ウォーカーバド・シャンクウィルトン・フェルダーといった強者セッションマンがガッチリ固め、プロデュースは勿論トミー・リピューマ。


限りなく優しく、少しダルなサウンドが夏の終わりによく似合い、疲れた体をゆっくりと包み込んで癒してくれること請け合いです。


そして、内ジャケのちょびヒゲ軍団が、硬直した心を解きほぐしてくれるに違いありません。

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それにしても、最近の日ハム・新庄のちょびヒゲはどうなんだ?


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ちょびヒゲといって最初に連想したのがこの人、フィル・リノット。

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サンタナもちょびヒゲ歴長い。

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ちょびヒゲが似合うのは、黒人かラテンかユダヤだ。

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この人までちょびヒゲになった時は驚いたぞ。



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この記事へのコメント

yoiko
2006年08月30日 23:08
お~ニック・デカロ好きです。そうそう選曲がナイス、というかそれぞれ反応しやすいアーティスト(笑)うーん「A&M」ってキーワードにはドキっとします。
>大泉 滉
あははは、奥さんとオバタリアンの番組に出てたのが思い出されます。なんかいつも叩かれてた…。
和登さん
2006年08月30日 23:45
稲川淳二もいてるよ~。 フランク・ザッパならもってるけど 一度も聴いたことなし。中近東風のルックスだし ロックの匂いが しないかんじ。チャールズ・ブロンソンは 渋かったけどネ!
2006年08月31日 23:13
こんばんは。
このアルバムの存在は10年以上前から知ってたんですが、ちょび髭ジャケのせいか、買う気がしなかったんですよね。結局聴いたのは今年になってから。もっと早く聴いとけばよかったっす。
2006年09月01日 22:52
>yoikoさんへ

昔、何かの雑誌にキリンジの堀込兄弟がゲストを迎えて対談するっていうコーナーがあって、確か兄の方がデカロをゲストに勧めてました。
「イタリアン・グラフティ」ってタイトルがまた、多分「アメリカン・グラフティ」をパロってると思うんだけど素敵です。
2006年09月01日 22:56
>和登さんへ

ザッパの中近東ジャケといえば「シーク。ヤブーティ」ですか?ザッパはアルバムによって、ロックだったりジャズだったり現代音楽だったりするので注意が必要です。でもそれを全部ひっくるめて「ロック」そのものだと思います。ちんぽこ丸出し感がみなぎってます。「ホット・ラッツ」か「オーバーナイト・センセイション」を是非聴いてみて下さい。
2006年09月01日 22:58
>shintanさん

どうもです!
このチョビひげジャケだけで何の情報もなかったら絶対買いませんよね(笑)。女の子に聴かせてウットリさせて、後でジャケみてビックリ!みたいな。ギャップのある人は好きです。
V.J.
2006年09月02日 02:42
おぉ、カナさん…
僕は、このちょびヒゲオヤジ駄目だなぁ~
やっぱ、アレンジやってる分には良いんだろうけど、いかんせん声が…

S.DANとこの辺のAOR始祖鳥みたいな輩に対しては完璧に意見が食い違いますね(笑)
和登さん
2006年09月02日 21:18
中近東風のアルバムは行方不明。今あるのは「ザ・ギタリスト・パ」です。ちんぽこ丸出し感を 味わいたくて 今夜聞いてみます。この鼻では 25cmはありそうですね!!
2006年09月03日 09:12
>V.J.さん

わたしはスティーリー・ダンがOKになった時点で全てOKになってしまいました(笑)。
この辺のアルバムはロック・スピリットという言葉には何の関係もないですが、ロックが前衛アートだとするならば、職人的な職業音楽家たちによる伝統工芸品といったとらえ方でしょうか。あくまでも実用的で、いろんなシーンで使えることにこだわった。
この辺までOKになると、フュージョンとか日本のシティ・ポップスとか一部の歌謡曲までチェックしなきゃならないので、もうタイヘンです(涙)(←タイヘンならやめればいいのに、やめられない)
2006年09月03日 09:15
>和登さん

「ザ・ギタリスト・パ」とはまた、キッツイアルバムを(笑)。全編がギターソロの断片をかき集めてあるだけなので、通して聴くのは苦痛です。是非、前掲の2枚のいずれかを。丸出しです。
2006年09月04日 05:53
おはようございます。勝手にTBしてすみませんでした。紙ジャケ化のおかげで、結構「イタグラ」の記事がアップされているので、ニックの山下達郎カバー集をTBしました。
これも最初は極モノのイメージがあったのですが、まったく違います。大人のポップス、「イタグラ」の延長線上にあるものでした。なかなかジャージーでいいですよ。
2006年10月01日 12:15
これ買いました。凄く良いですよね。もう二日酔いの朝にはぴったり。

スティーリー・ダンといい意見が合うなあ。でもこのオヤジ、こんな顔で甘い声を出しやがって!こんなにいい曲に仕上げて!きっと○○○も×××なんだろうな・・・(←妄想)
2006年10月01日 15:48
>240さん

こんにちは。お返事できなくてすみませんでした。コメントいただいてたことに気付きませんでした。申し訳ないです。m(__)m

こんなのが出てたんですね。興味深々です。達郎さんも嬉しかったでしょうね。是非聴いてみたいです。
2006年10月01日 15:50
>ぷくちゃん

二日酔いの朝に聴くと迎え酒したくなりませんか?(笑)

>きっと○○○も×××なんだろうな・・・

そして△△△はもっと■■■なんでしょうね・・・。(←さらに深い妄想)


2006年10月02日 12:35
いつも拝見させてもらってます。
私もブログ始めました
お互いにトラバやリンク貼れるように
仲良くしたいのですが、よろしくお願いします
「音楽わらしべ長者」と申します。ペコリ
2006年10月02日 22:49
>わらしべ長者さま

はじめまして。
いつも御覧いただいてありがとうございます!
わらしべさんが取り上げているアーティストは好きな人ばかりです。アメリカ寄りですか?

さっそくリンク貼らせていただきましたんで、これからもよろしくお願いします!!
2006年10月03日 12:21
リンクありがとうございます。
私はアメリカ、イギリス、白いの黒いの
ブラジルも音楽の旅をしております
現在もその旅は進行中です。
ブログは関係、関連性をつなげていますので
しばらくはアメリカが比較的多くなるでしょう
2006年10月05日 23:45
>わらしべ長者さん

なるほど、関連づけしながらアルバム記事を書かれてるのですね。面白いです。これからどんな方向に展開していくのか興味深いですね。

この記事へのトラックバック

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