ロック名盤おさらいシリーズ・・・①TOTO「宇宙の騎士」

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今夜のBGM・・・ TOTO / TOTO


このブログの登場人物


カナ・・・・・「音楽酒場」のマスター。1971年生まれ。妄想癖あり。

タクさん・・・・・「音楽酒場」の常連客の1人。年齢・職業ともに不詳だが、会話の内容からマスターより10歳ほど年上と思われる。ロックとお酒をこよなく愛する自由人。

魔子ちゃん・・・・・1981年生まれ、OL。カフェで流れてるようなお洒落な洋楽が好きだが、どこでどう間違ったのか「音楽酒場」の常連に。「魔子」というニックネームは、とある魔女っ子アニメのキャラクターに似ていることからマスターが命名。しかし本人はそのキャラクターを知らない。





カナ「今日は珍しくTOTOかけてます。」

タク「TOTO、最近よく耳にするよね。」

カナ「”ドバイの狼”って呼ばれてるカール・ウルフってシンガーが『アフリカ』をカヴァーてヒットしてるってのもありますね。」

タク「それって、再評価されてきてるってこと?」

カナ「90年代ぐらいから、クラブDJの間で③『ジョージーポージー』がネタとして使われはじめて、今じゃすっかり定番になってますね。もともと、この曲にコーラスで参加してるのがシェリル・リンで、シェリルの代表曲『ガット・トゥ・ビー・リアル』といえば永遠のクラブ・クラシック。その作曲者で、シェリルのデビューに関わってるのがTOTOの中心人物デヴィッド・ペイチだから、元々クラブとかダンスフロアでヒットする要素がTOTOの音楽にあったってことですよ。」

タク「ふーん。今の若い人はクラブネタとしてTOTOを聴いてるってことか。」

カナ「そういう聴き方もあると思います。」

タク「でもTOTOが出てきた頃は、俺のまわりのロックファンの間では産業ロックって呼ばれて軽視されてたな。」

カナ「ボストンジャーニーとかと一緒にされてましたね~。今でもこの辺のバンドってロッキング・オンみたいな精神論重視の音楽マスコミでは絶対に取り上げられないからなー。でも、ボストンやジャーニーとTOTOでは本質的にバンドの持ってる志向性が違うと思うんです。」

タク「というと?」

カナ「初期の代表曲の大半を書いてたのはデヴィッド・ペイチなんですけど、彼のお父さんはアート・ペッパーとかと一緒にやってた、マーティ・ペイチという有名なジャズ・ピアニストなんです。」

タク「そうなんだ。」

カナ「だからもともと、TOTOの曲にはR&Bとかジャズとか、そういう黒っぽい志向性があって、特にそういう黒い部分を受け持ってたのがドラマーのジェフ・ポーカロ。ボストンやジャーニーにはそういう黒い要素はほとんどないんだけど。で、いわゆる「産業ロック」的な、メロディアスでハードな部分を受け持ってたのが、ギターのスティーヴ・ルカサー。」

タク「そういえばここでジャーニーの曲がかかってるのは聴いたことないね。」

カナ「スティーヴ・ペリーの暑苦しいヴォーカルが好みじゃないってのもあるんですけど(笑)。今聴くといかにも、懐メロっていうか、サウンド的に古くさくなってる。」

タク「ボストンはかかるよね(笑)」

カナ「あれはある意味、ロックというよりオタク・ポップとして聴いてます(笑)。メロディがいいし。まあ、ボストンは置いといて、不思議にTOTOは、まあ曲にもよるけど、今聴いてもさほど古さを感じないというか、聴き飽きない。それはやっぱり、ジェフ・ポーカロの叩き出すグルーヴによるところが大きいんです。」

タク「シャッフル系や16ビートが多いけど、普通の8ビートでもリズムがウネッてるよね。」

カナ「そう!あのグルーヴこそがTOTOの持ってるマジックなんです。『ロザーナ』なんて究極の・・・。」

タク「俺、ドラマーじゃないけど、これは絶対叩けねえって思うぐらい上手いよね(笑)。」

カナ「超絶的なソロをやってるわけでもないんだけど、サラっと聴かせるポップソングのバックで実は凄いことやってるという。でも、後年になってだんだんスティーヴ・ルカサーの発言力が大きくなってくにしたがって、割りとありきたりのバンドになっちゃって、魅力としては少なくなってくと思うんです。」

タク「ルカサーはハードロックやメタルのファンからも絶大な人気があるよね。」

カナ「ギタリストのテクニックとしては完璧だからでしょうね。でもどうしてもアルバムの方向性がギタリストの発想に縛られるようになっちゃった気がして。」

タク「ああ~なるほどね。」

カナ「1992年にジェフは亡くなるけど、それ以降のTOTOはルカサーのソロプロジェクトになっちゃったように思えて、正直聴く気がしない。ヴォーカリストとしてのルカサーは好きなんだけどなあ。やっぱり、デヴィッド・ペイチの書くR&Bやジャズ志向の曲と、ルカサーのギターに象徴されるロマンティック・ハードネス路線、そのすべてをグルーヴさせてしまうマジカルなジェフ・ポーカロのドラムスというTOTO最高のバランスが絶妙に発揮されてるのが、このファースト・アルバム『宇宙の騎士』でしょう!」

タク「おっ、まとめに入ったね(笑)。」

カナ「いや、マジで(笑)②『愛する君に(I'll Supply The Love)』なんか単純な曲だけど、ドラムは鳥肌モノでしょ?この曲、中学生の頃から死ぬほと聴いてるけど未だに飽きないもん。『ジョージーポージー』みたいな渋い曲の良さがわかったのは大人になってからだけど。」

タク「確かにここまでのリズムの深みはジャーニーにはないよね。」

カナ「はっきり言うね(笑)。でも、ドラムを意識してロックを聴くようになったのは、ジョン・ボーナムキース・ムーンと同じぐらい、ジェフ・ポーカロ様のおかげです!」


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なんといってもTOTOはコレ。正直、コレとベスト盤があれば十分かも。

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ルカサー色の濃い2ndだけど、『99』は名曲。でもベストで聴けるからなあ。

ターン・バックターン・バック
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よりルカサー色の濃い3rd。ジャケは何だかなあ。

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大ヒット曲『ロザーナ』『アフリカ』収録。でもベストに入ってるからなあ。

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AOR色の濃い大人のムードが漂う6枚目。これはこれで悪くない。これより後のTOTOには正直、興味なし。

カール・ウルフカール・ウルフ
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中東出身のシンガー。『アフリカ』のカヴァーがヒット中。

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永遠のクラブ・クラシック『ガット・トゥ・ビー・リアル』はデヴィッド・ペイチとデヴィッド・フォスターの共作。このベストには『ジョージー・ポージー』のディスコ・ヴァージョン(1分ほど長いだけ)も収録。


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この記事へのコメント

yoiko
2008年08月18日 23:01
いいですね~TOTOは精神的面揺らしてこないから逆にそこが好き(笑)。とくに「宇宙の騎士」なんていつでもOK。「ハイドラ」も好きなんですが、こっちは少しジックリ聴きたい気分…。それにしても、あんなクオリティ高い「ロザーナ」が日本でもヒットしただなんて信じられません!
2008年08月19日 00:32
僕は『ターンバック』が一番好きです。
「グッバイ・エリノア」のギターソロがたまりません。
2008年08月19日 06:15
>yoikoさん

yoikoさんどーもです!
精神面揺らされない(笑)うんうん、そうですね!純粋に音楽を音楽として鳴らしてるというか。最近の音楽ってみんな病んでるから、こういう音が貴重ですね。
『ロザーナ』シングルもバカ売れしたんですよね。今から思うとホントに信じられない。いい時代です。
2008年08月19日 06:24
>名盤!さん

どもです!
スティーヴ・ルカサーって、確かヴァン・ヘイレン兄弟の高校の後輩で、TOTOのファーストの後、ヴァン・ヘイレンの人気に対抗するために、ルカサーを前面に出してハードロック色を濃く打ち出したって話を聞いたことあります。
グッバイ・エリノア、疾走感がたまりませんね。この曲でもやっぱりドラムがウネってます。
Junk
2008年08月20日 16:00
カナさん、こんにちは。

TOTOは4枚目までは熱心に聴いていました。名盤!さんと同じで、私も「グッバイ・エリノア」が好きですねぇ。

確かTOTOが初来日した時?のライヴがトラブル等もあって冴えず「しょせんはスタジオ・ミュージシャンの集まりで、ライヴは下手(苦手)」と音楽誌で酷評されていたのを覚えています。その音楽誌も『Ⅳ』の頃は大絶賛していましたけど。(笑)
2008年08月21日 02:06
>Junkさん

面白いエピソードですね!知りませんでした。ここにも、スタジオ・ミュージシャンを一段低く見る悪意が感じられますね(笑)。

わたしの場合、今も昔もロックスターになりたいと!思ったことはないけれど(つーかなれないけど)、スタジオ・ミュージシャンには凄く憧れます。

ちなみに、ムーンライダーズに「スタジオ・ミュージシャン」という名曲もあります。

chuchu
2008年08月25日 21:07
やっぱりあった~!ルカサー観てきたんで、どっかにTBしちゃえ!と思ったんだけど今更TOTOとか書いてる人いなくてさ~(爆)。しかもこんな最近に書いているとは!カナさん気が合うね~。

でもルカサーあんま好きじゃないみたいだけどTBしちゃいますね。
2008年08月26日 00:21
>chuchuさん

記事読ませていただきました!

決してルカサー嫌いではありませんよ。TOTOというバンドの、AORにも寄り過ぎず、ハードロックにも寄り過ぎずという絶妙のバランスが好きなので、ルカサー色が強くなりすぎると、ちとハードロック色が濃くなりすぎるなあ、と思ってる程度なのです。

むしろギタリストとしては凄く好きな部類に入ります。フュージョンっぽいテンションコードの使い方も上手いし、ハードロックなリフも上手いし。

それにしても最近のルックスの変貌っぷり(不良オヤジっぷり)は大胆ですね。

ちゅちゅ
2008年08月26日 02:11
カナさん、

コメもありがとね!

きっと、ルカサー自身はずっとへヴィメタ野郎だったのかもしれませんね(気持ちは)。だって昔の写真見ると髪立たせてるもん(爆)
2008年08月27日 05:27
>ちゅちゅさん

そうですね、ルカサーは絶対メタル好きでしょうね。
なんかTOTOという制約がなくなって、今はすごく伸び伸びと好きなことやってる感じがしますね、彼は。
ジョージーポージー
2008年08月31日 16:42
マスター、やっぱりジョージーポージーは好きです。ただ、あの途中で入る女性コーラスが少し苦手だけど・・・

>不思議にTOTOは、まあ曲にもよるけど、今聴いてもさほど古さを感じないというか、聴き飽きない。
これは何かわかる気がするな~、初めてTOTO聴いたとき思いました。確かに曲によりけりですが(笑)

プクソニ、いや酒宴、どうもお疲れさんです。

2008年09月01日 06:07
>ジョージーポージーさん

ジョージーさん、ども!

あの女性コーラスはシェリル・リンという人で、わたしは結構好きですよ~。こういう系の曲は古くならないですね。

酒宴、大変でした・・・。楽しかったけど。この夏はちょっと暴飲暴食し過ぎたので、秋は酒を控えめしにて大人しくしてようと思ってます、体のために(汗)。季節の変わり目なんでジョージーさんも体調に気をつけてね。
chuchu
2008年09月13日 18:59
いやだ~、ジャーニーもチープ・トリックもないのね、カナさん!スティーブ・ペリーのボーカル、暑苦しいっての、賛成です(爆)二ール・ショーンのギターも暑苦しいのよね。でも、ライブ良かったのよ~ん。TBさせてくださる?
2008年09月14日 03:54
>chuchuさん

ジャーニーは書いてないけど、チープ・トリックは書いてるよ。パワー・ポップってカテゴリに入ってます。そういえばchuchuさんはウィーザーもお好きでしたね!

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