マイルス、アコースティックからエレクトリックへの移行期の佳作「キリマン娘」。

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今夜のBGM・・・ MILES DAVIS / FILLES DE KILIMANJARO

マイルス・デイビスキリマンジャロの娘」、略して「キリマン娘」聴いてます。(←そんな略し方はしない)


60年代中半、黄金のクインテット(マイルス、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス)で演奏のスピード、緻密さ、美しさ、全ての面で王道ジャズを極め、もうこれ以上アコースティック・ジャズでやることがなくなってしまったマイルス。あとはフリー・ジャズぐらいだが、フリーなんかやるわけがないマイルスが次に狙いを定めたのがロック/ファンクでした。


アコースティック期の名作「ソーサラー」「ネフェルティティ」と、エレクトリック・マイルスの幕開けを告げる「イン・ア・サイレント・ウェイ」「ビッチェズ・ブリュー」をつなぐ移行期の作品ともいえる2枚、「マイルス・イン・ザ・スカイ」とこの「キリマンジャロの娘」は、マイルスのアルバムの中では比較的スポットの当たらない地味な作品ですが、個人的にはその移行期の「何かが起こっている予感」がなんともスリリングで興味深く、愛聴しています。


ここでは①「Frelon Brun」を集中的に聴く。この曲では、それまで黄金クインテットの屋台骨を支えてきたベースのロン・カーターに代えて、若いイギリス白人のデイヴ・ホランドを抜擢。ビートルズ世代のホランドは、老舗のジャズ・バンドの中にいきなりロック・バンドのベーシスト連れてきたような異質な手触りをバンドにもたらした。弾いているのはアコースティック・ベースだが、リズムが確実に新しい。さらにピアノもハービー・ハンコックからチック・コリアにチェンジしてピアノとエレピを併用。トニー・ウィリアムスのイントロのドラミングもロックを意識しているようで実にカッコいい。





②③④と旧クインテットの演奏が続くのだが、⑤で再び新バンドが登場。この演奏は半分ジャズ、半分R&Bのような変な曲で、マイルスのソロもそれまででは考えられないほどソウルフルかつブルージーな演奏を意識している。で、それでもベタなR&Bになり切れていないところがまたフレッシュ。そしてこの後マイルスは怒涛のエレクトリック期に突入していくことになります。


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この記事へのコメント

まり
2010年11月02日 22:13
このジャケのアルバムあります。
ジャズは家で勝手にながれてるので あえて聴かないけど このジャケなんかひっかかる。
一度聴いてみようかな。
ただいま 新しいパソコンが鎮座しております。
あとは 繋ぐだけ(^_-)
2010年11月03日 05:24
>まりさん

マイルスはジャケがカッコいいのが多いので眺めてるだけでもなんか落ち着きます。たとえCDのちっちゃいジャケでもカッコいいのです。
おお、NEWパソコン。つなぐ前のワクワク感っていいですよね。
ぜん
2010年11月03日 07:08
「キリマン娘」とは渋いところを突いてきますね。確かにこのアルバムからリズムに変化が現れます。ワタシはこのところ、「イン・ザ・スカイ」でエレクトリックに足を踏み入れてから試行錯誤するあたりの演奏にはまっています。70年の「フィルモア」では既にサウンドが完成されつつあるので、ほんの2年弱の短い期間。昔はスタジオ盤だけしかなかったので、「イン・ア・サイレント・ウェイ」と「ビッチェズ・ブリュー」が突然変異に思えましたが、この時期のライヴ(「1969マイルス」とか)を併せて聴くと流れがわかりますね。
カナさんはファンクも詳しいので、その影響も感じ取れるのではないでしょうか。ワタシはブラックミュージックに疎くて・・・。
2010年11月03日 23:30
>ぜんさん

「1969マイルス」は凄いですよね!!書いてるだけで興奮してきます。特にジャック・デジョネットのドラムが凄すぎる!でもあれは意外にファンクは感じません。ほとんどロックの世界ですよね。ファンクを感じるようになるのはやっぱりベースにマイケル・ヘンダーソンが入ってからです。

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