ロックの中で聴けるジャズ・ジャイアント達。

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今夜のBGM・・・ TOTO / FAHRENHEIT

今夜は、珍しくTOTOなんぞを聴いております。

TOTOといえば、やっぱりファーストアルバム、1曲目「子供の凱旋」から、「愛する君に」、「ジョージー・ポージー」と続く冒頭3連発が、一番カッコイイ時代の記録だと思ってます。一番売れたのは「ロザーナ」や「アフリカ」の4枚目ですけど。

それで、この6枚目の「ファーレンハイト」なんですが、スティーヴ・ルカサーがヴォーカルをとる名バラード、「アイル・ビー・オーヴァー・ユー」など、見逃せない曲は数曲あるものの、はっきり言ってたいしたアルバムではありません。(ファンの方、ごめんなさい。)

やっぱり、全体的にヴォーカルが弱い。このアルバムから加入の、映画音楽の巨匠、ジョン・ウィリアムスの息子、ジョセフ、親の七光りでTOTOに加入できたのかどうかは知らないが、まだ線が細い。ルカサーのヴォーカル曲が一番目立ってしまうぐらいだからね。やはり、ボビー・金ボール、もとい、キンボールはよかった。

ではなんで今晩取り上げているのかと言うと、このアルバムのラストに入っているインストゥルメンタル、「ドント・ストップ・ミー・ナウ」という曲が、凄くいいのです。

なんと、マイルス・デイヴィスがトランペットで参加。TOTOは、ほとんどマイルスのために用意したような曲で、御大のバックバンドと化したような手堅い演奏を聴かせます。恐らく、マイルスと競演できたことが嬉しくてしょうがなかったのでしょう。

そのように、ロック界のトップ・ミュージシャンから、三顧の礼をもって迎えられては、マイルスの機嫌も悪くなろうはずもなく、絶妙のミュート・トランペットによるソロを聴かせてくれます。わずか3分ちょっとの演奏ですが、間違いなくこのアルバムのハイライトと言えます。

マイルスは、晩年はTOTOの他にも、スクリッティ・ポリッティやキャメオのアルバムに客演し、公式な音源として残っていますし、プリンスとのセッションはブートレグ音源が残されています。
ジミヘンと友人関係で、ジミに大きな影響を受けたというのは自伝でも明かしているし、マイルスのその後の活動では、常にジミヘン・スタイルのギターが弾けるギタリストを傍に置いていました。

このように、ロックのアルバムのクレジットに、ジャズ・ミュージシャンの名前があると、「おっ!」と思うものです。さすがに、デヴィッド・サンボーンやマイケル・ブレッカーあたりの、フュージョン系のセッション・ミュージシャンの名前を見つけても珍しくありませんが、マイルスのようなジャズ・ジャイアントともなると話は別。

ジャズ・ジャイアントといえば、テナー・サックスの大御所、ソニー・ロリンズが、ローリング・ストーンズの「刺青の男」に参加しているのも有名。「ネイバース」での豪快なブロウは、一聴して彼とわかるほど個性的だし、「友を待つ」でも、このソロがないとこの名曲の魅力半減、といえるくらい、曲にマッチした歌心のある素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

チャーリーは嬉しかったろうなあ・・・。

他には、なんといってもスティーリー・ダンの名盤「エイジャ」のタイトル曲での、ウェイン・ショーターのマジカルなプレイが最高。しかし、この曲では、ドラムのスティーヴ・ガットのプレイがあまりにも凄いので、そちらの方に耳を奪われがちではあります。

スティーリー・ダンでは他に、4枚目「うそつきケイティ」の中の「ドクター・ウー」という曲で、フィル・ウッズのこれまた素晴らしいプレイが聴けます。フィル・ウッズといえば、ビリー・ジョエルの名曲「素顔のままで」でのソロが有名ですね。

そんなわけで、TOTOから話が発展してしまいましたが、他にも探せばもっとあると思います。
ちなみに、TOTOのドラマー、ジェフ・ポーカロは、他のミュージシャンのバックに回ったときも、自分の個性を出しながらもそのミュージシャンを引き立てることのできる、素晴らしいドラマーだったと思います。

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この記事へのコメント

SYUNJI
2005年09月03日 08:58
おはようございます。
自分もTOTOは4枚目が一番聴いていますが、このアルバムのジョセフ・ウィリアムスのボーカルも嫌いではありません。
「Till The End」なんてけっこう歌えてると思いますし、「こんなバンドに新しく入るボーカルもプレッシャーだろうなぁ」などと余計なことを気にしていました。
前任のファーギーも悪くはなかったですね。
やはりボーカルはボビーが一番なのは同感ですが。
ジャズを全く聴かないので、マイルス・デイビスの参加がどれほどスゴイことなのか、あまりわからずに聴いていました。
2005年09月04日 07:19
以前は80年代のマイルスはいかんなと
思ってましたが,次第にこういうのもありかなと思いはじめ,晩年の曲「ハンニバル」は結構気に入っています。
そういえば,この時期に,マイルスと
ジョン・リー・フッカーが競演しているものも
あり(一緒に録音したわけではないのでしょうけど?),この二人の組み合わせはすげーなーと思いました。
ちなみに,今回ののTOTOのアルバムは会社の
先輩に借りました。今は,80年代にマイルスが参加したものを集めたアルバムを購入し,
そちらでTOTOとの競演を聴いとります。
カナ
2005年09月05日 03:13
>SYUNJIさん
ジョセフのヴォーカル、高音はかなり出ますよね。「Till The End」なんかまさにそうです。が、やはり線の細さを感じてしまいます。スタジオ・ワークでだいぶ助けられているような。ライヴではどうだったんでしょうか。

わたしが持ってるのはアナログ盤ですが、最新のリマスターCDでは、格段に音がよくなっているそうなので、ジョセフのヴォーカルももっとダイナミックに聴こえるかも知れません。
カナ
2005年09月05日 03:18
>NAKAさん
マイルスとジョン・リー、どんなものになってるのか全く想像できません。
マイルスが(わりと)ストレートにブルーズにアプローチしているのは、「ゲット・アップ・ウィズ・イット」の中の「レッド・チャイナ・ブルース」ぐらいでしょうか?

>80年代にマイルスが参加したものを集めたアルバム
そんなのが出てるんですね。知りませんでした。聴いてみたい!

2005年09月05日 04:15
日本独自企画でして,アルバム名が「Special Guestis...Miles」(ユニバーサルミュージック)。解説:小川隆夫さんです。発売は去年くらいだったと思います。共演者は,
TOTO, チャカ・カーン,キャメオ,ケニー・ギャレット,シャーリー・ホーン,後は映画「ホット・スポット」のサントラで,そこで,ジョン・リー・フッカーやらタージ・マハールと。
ブルーズギターと多少の唸り声に,推定オーヴァー・ダビングの,ミュート・トランペットが切なく静かに絡んでいく,といった感じです。
カナ
2005年09月06日 03:55
>NAKAさん
なるほど、タジ・マハールとも共演してるんですね。
ジョン・リーとは、オーヴァーダビングで良かったです。なんとなく、顔合わせてたら、大変なことになりそうな気がして。
2人とも頑固で、譲らないだろうからなー。
chuchu
2008年08月23日 20:16
やっぱり。ここなら見つかると思ったぜ、TOTO!

スティーヴ・ルカサーのライブ行って来たんで、探してたんですよ~!
2008年08月25日 04:00
>Chuchuさん

どーもです!
ルカサー、この前写真で見たときは、お腹まわりがかなりメタボな感じになってたので心配です。
曲とかはTOTOの初期の曲とかもやるんでしょうか?それなら見てみたい気がします。

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